こんにちは。うっかり者の、赤ペソ先生(@spinf60 )です。
買ったばかりのスーツのズボンを、どこかに引っ掛けて破るという子どものような事にorz
— 赤ペソ先生 (@spinf60) April 10, 2016
こんな感じで小さい穴と……
ガッツリ大きく裂けた部分、合計2ヶ所。
※白い枠線は『ダイソーの水で消せる しるし付けペン』で書きました。超便利です。
まだ1回しか履いてないので本当にショック……(T_T)
破れた部分以外は、新品同様……と言うかリアルに新品なので、捨てるにはモッタイナイ……
そんなわけで『どうにかして補修したい』と思って調べた結果……『かけはぎ』という技術で補修できるということがわかりました!
もしかして……これでまた使える??
かけはぎ・かけつぎとは
かけはぎ・かけつぎは何かというと……。
かけはぎとは、布地にできた穴や擦り傷などをふさぐ技術です。
服が破れた時の補修で思いつくのは
- 裏面からアイロンで接着する『アイロン補修テープ』
- 子供服などが破れた時に表面にあてる『パッチワーク』
などがありますよね。
ただ……ぶっちゃけ、どっちも結構目立ちます。
『かけはぎ』は、共布と呼ばれる布(スーツなどを購入した際に一緒についてくる生地の一部)を、補修したい部分の表面に置いて、糸を刺し込んだり織り込んだりすることで、元の布地と同化させるものです。
『かけはぎ』してもらうといくらになるか、見積を取ってみた結果…
近所のクリーニング店でかけはぎや補正をやっているとのことで、見積に出したんですよ。
『どのくらいのお値段かかるのかしら?』と思って……。
その結果……
16,000円
おぅ……。
しかもその見積もりをもらった時に言われたのが
「綺麗にできるとは限らないし、目立つと思います」
ですって……マジか……(;´Д`)
楽天市場のスーツ福袋で買った10,000円のスーツの補修に16,000円……。
だんぜん買いなおした方が安いです……。
けど、捨てるには未練がある……。
だって……一応高級スーツだったんですよ……。
自分で『かけはぎ』をやってみよう
そんなわけで……
どうせ捨てるのなら、ダメ元で自分で『かけはぎ』をやってみよう!
と……無謀にもチャレンジする事にしました。
今回わたしが挑戦したのは、刺し込み式というものです。
ちなみに
- かけはぎ
- かけつぎ
と呼び方がありますが、ぶっちゃけどちらも同じですので、今回はかけはぎで統一します。
『かけはぎ』をする際の参考サイト
『かけはぎ』をする際に必要なもの
- 針
- 糸(目立つ色のもの)
- 共布(本体生地の予備。なければ本体から切り取る)
- スタンドライト
- アイロン接着テープ(裏から接着する)
- 糸切りバサミ(仕上げに使う)
- 毛玉取り機(仕上げに使う)
- 拡大鏡(あれば便利)
- 目薬(目がめっちゃ疲れますので……)
拡大鏡と目薬は無くても大丈夫だけど、他のはだいたい必要。
『かけはぎ』の手順
わたしがやったおおまかな手順です。
- 共布を上下左右1.5cmずつ余裕をとってカットする。
- 柄を合わせて共布の1辺をほぐす
- 地道に1~2本ずつ刺し込んでいく
- 4辺刺し込んだら裏からアイロン接着テープで貼り付ける
- 表にはみ出している部分を糸切りバサミでカット
- 切れなかった部分を毛玉取りでカット
本当はアイロン接着テープを貼りつける前に、端を糸で縫ったほうが良いみたいだけど、技術がないのでやりません(-_-;)
『かけはぎ』をやって感じたコツ
ここからは作業中に気づいたことをTwitterでつぶやいているので引用&補足をします。
かけはぎやってみてるけど
継ぎ目のとこが難しい事
夏物は記事が薄いから目立ちやすい事がわかってきた pic.twitter.com/x4BCAkUqCB— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
記事→生地の間違いです(*_*;
ここでわたしが「継ぎ目」と呼んでいるのは
『共布を本体に刺し込む際の境目』の部分のこと。
作業は夜にやった方がはかどる。 pic.twitter.com/E3FRtlR7p6
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
日中は暑いし、セミの声はうるさいし、他者の妨害がやたらと入る。
かけはぎは集中力が必要なので静かな夜にやる方が良いと思う。
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
日中は洗濯や掃除をしたり忙しいし、子供の送迎や宅配便の配達が届いたり色々な妨害が多くて、途中で中断しなければいけない状況が出てくる。
できるなら誰からも妨害が入らない深夜にやると、かなり捗ります。
糸を数えたり、布の目を見ながらの作業なので……とにかく集中力が必要だし、中断するとその後やる気がなくなるので、邪魔が入らない状態でやったほうが効率は良いです。
ただ、めっちゃ細かな作業なので手元を照らすライトと、拡大鏡みたいなものがあった方がやりやすいと思う。
拡大鏡無くてもいいけど、ライトは日中でも絶対必要。— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
コレかなり重要!
刺し込む糸の本数は1~2本が良いんですが、手元が暗いと多めにすくい取って刺し込んでしまう場合があります。
1つの穴に3~4本の糸が入ると、その部分が盛り上がって、目立ちやすくなります。
糸を数えるためには手元を明るくするか、拡大鏡があると好ましい。
手元を照らすライトは日中でも絶対必要。
あと気づいたのは、針を入れる位置が全て。
共布のほぐした糸をリング状にした糸に引っ掛けて抜き出すんだけど、針を刺す位置が離れすぎてると隙間が空くし、逆に手前に刺しすぎると共布がたるむ。— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
共布の糸をほぐした部分、ギリギリのところが離れすぎると変な感じなります。
ちなみに、布の裏に入れる長さは5mmくらいで大丈夫じゃないかと思う。
薄手の生地は難しい。
冬物のようなモコモコしたものだとごまかしやすい— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
冬物の生地は起毛させることで糸が目立ちにくくなるけど、生地が薄い夏物では、糸を差し込んだ部分が直で見えてしまうので失敗も丸見え。
ちょっとした穴なら、かけはぎじゃ無くて、アイロン補修シートで裏から接着した方が簡単だと思う。
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
かぎ裂きくらいデカイなら、かけはぎをやった方がいいけど、ちょっとした穴なら、裏から当てるだけでいいんじゃないかと思いました……。
かけはぎで一番時間かかるのは共布の糸をすくい取る作業かな。
輪状にした部分に2本ずつ入れるのに時間かかる。解決策:取りたい糸の上に輪を置いて、針ですくい上げると早い。
糸の本数数える為にも手元に光量が必要。
引っ掛けて抜くだけの専用針もあるみたいだけど市販されて無いっぽい。— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 14, 2016
かけはぎをする際、このような形で針に糸を通します。
ちょっと右端が切れてますけど、針の下に輪を作るような感じで左右から糸をいれて、その輪に共布の糸を引っ掛けて通す感じです。
この輪っかに糸をすくって入れるのが、とにかく時間がかかる。
そんなわけで輪っかを共布の糸の上に置いて、引っ掛けて持ち上げるようにすると、穴に糸が入りやすいので、作業が多少早くなります。
カケハギをやってみた結果……
大体想像できると思いますが、最後までお付き合いください(^_^;)
うーん…… pic.twitter.com/JuDCThhSjx
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 15, 2016
うーん……。
元がかぎ裂きだったことを考えるとマシ……か??いや微妙〜か(笑) pic.twitter.com/stFC4tzkLn
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 16, 2016
あふれだすコレジャナイ感……
けど……破れた状態よりは、かなり良くなったような気もします。
裏から見るとこんな感じ。
で、表から見たらこんな感じで仕上がりました……。
ブログって失敗しても成功しても記事書けるからイイよね。
うん、まあ失敗したと言っても過言では無いです。 pic.twitter.com/Bp8xXxMrQQ
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 16, 2016
実際に着てみて感じたんだけど、やっぱ結構目立つんですよね。
結構長い時間頑張ったんで、着たい気持ちはあるけど、これで出歩くのはちょっとキツイかな……。
『かけはぎ』のコツ
実際にやってみて感じたコツを書きます♪
とにかく『ゆっくり』やろう
一針一針丁寧にゆっくりやる。
お店に出すと16,000円かかると言われたんですが、日当8,000円として2日がかりの仕事です。
それだけ時間をかけてやってもいい仕事です。
急いでやろうとするとほぼ失敗します。
お客さんから『依頼された仕事』だと思いながらやる
これは気持ちの問題ですが『どうせ自分のだし……』と思うと手を抜きたくなりますよね(笑)
手を抜くと如実に結果として現れるので『お金をもらって依頼された仕事だから、ちゃんとやらなくちゃ』と思うと良いかも。
差し込む糸は1~2本
実際にやってみた感じだと、1本ずつの方が綺麗になると思う。
ただ、あまり糸を抜いたり刺したりすると本体がダメージを負うので注意(-_-;)
一度刺したものをやり直そうとすると、差し込んでいた糸がほぐれていてあまりよくないので、基本的に一発勝負だと思ったほうが良いです。
共布の糸は1辺ずつほぐす
4辺をいっぺんにほぐした方がやりやすいようなイメージだったんですが、ほぐしすぎると糸を引っ張った時に布がたわむ……と言うか歪みます。
また、糸を引っぱった際、勢いで反対側に抜かれてしまう可能性があるので、1辺を差し込み終わった後に次の辺をほぐしていくのが良いと思う。
薄いものはかなり難しい
薄い生地の場合、まわりの繊維を立たせてごまかすことができないので、やった後が割と目立ちやすいです。
冒頭でクリーニング屋が言っていたのは、このことだと思う。
軽度のかぎざきなら、補修テープで行ける可能性大。
ちなみに……ポリエステルなどのアイロン補修できないタイプの衣類もありますよね?
その場合は布にも使える接着剤で補修するといいですよ♪
まとめ
素人技だと、これが限界かもしれない……
とりあえず……わたしの素人『かけはぎ』は、作業に慣れてきた後半では1辺につき1時間位できるようになりました。
トータルで10時間くらい……かかっているような気がします。
どうしても捨てられない大切な服や、愛着のある服、高級な服など補修してでも着続けたい人がいるから、かけはぎという職業が成り立っているんだと思います。
これは かけはぎ講座 などで、ちゃんと身に付ければ、意外と稼げるんじゃないかな?
だって今回の修理作業、本当なら16,000円ですもの(TдT)
ちなみに……こんなこと書くと元も子もないんですが……
ま、ジャケット着たら見えないんですけどね。 pic.twitter.com/oG3BXdl0OT
— 赤ペソ先生 (@spinf60) July 16, 2016
結局どうにもならなかったので……わたしはスーツ買いなおしました(T_T)
自分の作業時間の手間を考えたら、こっちのほうが安い……。
またどこかのログで(^_^)/~