この本を読んだことで、会社を辞める決心がついたような気がする。
あきらかに人生を盗まれていた、赤ペソ先生(@spinf60)です。どうもどうも。
現代社会に生きる私たちは、生活を自給する能力がかなり衰えている。何も考えずに暮らしていると、たいしたことをしていなくても支出が高い。だから、稼ぐのを一休みして、立ち止まる余裕がない。考える余裕が無いから、妙な住宅ローンを組んだり、目先の運転資金のために不利な仕事も請け負ってしまう。
これでは人生を盗まれている。[書籍(p.007)から引用]
働き方を考える時代が来た
以前『普通(常識)を疑え!』という記事でも書いたのですが、定年後の人生を考えた時に絶望しかない と思ったのと同時に、現在の働き方についても悩んでいたんです。
2015.09.24現在、熊本の最低賃金は677円で、コンビニの昼バイトだと大体750円くらい。
例えば、1日8時間 × 月~金で月22日(176時間)働いたとした場合の給料は132,000円。
保険とかもろもろ払ったら10万くらいしか残らない。
さすがにこの金額は少なすぎて家族がいたら生活できないし、そもそも独身でもかなり厳しい。
退職前私の給料は、22日働いて基本給が15万くらい。
あとは時間数(残業)に応じて上乗せされていく感じだった。
そこそこの給料をもらうためには自分の時間をお金に変えなければいけない状態。
辞める前は月270時間くらい働いてたなぁ(-_-;)よく考えたら残業100時間近いわ。残業代出てたから、なんとか頑張ってたけど。
もし『いい給料欲しい』といって過剰に働き過ぎると精神を病むおそれがあるわけです。
この『自分の時間と健康を給与に変えている』=『時間を切り売りしなければいけない』という感覚がひどくなってきたわけ。
かと言って一般的な企業は副業禁止だから勤務時間を減らして副業で収入を増やす事も難しい。
なんなんですかと、どうすりゃいいのさ。
本当にこれは、どこかおかしいんじゃないかなと。
時間を売るのではなく、もっとより良い方法があるのではないかなと……。
そんな時読んだのが、この『ナリワイをつくる』のホームページです。ページからの引用。
言い換えると生活と仕事が乖離してしまったわけです。仕事ばっかりして、自分の生活がサービスに依存しすぎている、ということです。子供の世話を保育園に外注するために子供との時間を削って働く、というなんだか本末転倒な現象はいたるところで見受けられます。
ホントこれ。
もうわけのわからない話になってるんですよ。
せっかく稼いだお金が、仕事に追われて、本来自分でできたはずのところに消えていくという。
もっと、無駄のない暮らしにしたいわけですよ。
このホームページ読んで、興味を持ったので本を買ってみたのです。
ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方
書籍からの引用です。
私自身も小さなベンチャー企業で日夜働いていたときには、家での生活と会社での生活が完全に分離していて、当時の記憶があまりない。ストレスなのか、寝る前にハーゲンダッツを食べないと眠れないこともしばしばであった。睡眠時間を削って稼いだお金が、睡眠不足のストレスを解消するためにアイスクリーム代に消える。
どうも、これはおかしい。[書籍(p.003)から引用]
ブラック企業や、ブラックバイト問題。
各企業では企業努力と言う名の下に、社員やバイトが浪費されていってるんです。
どこもかしこも社員にムチ打ちながら歯車を強引にぶん回している印象。
私が勤めていた会社は中小のローカル企業なのですが、上司が『グローバルな視点』とか言い出したので
もう全然ついていけないや と思いました。
グローバルとか聞いても全然ピンと来ないわけです。だってローカルじゃん。
サービス vs サービスの過剰な戦いが繰り広げられている。
もう、本当にそういうのが嫌になっというか、疲れ果てたというか、飽き飽きしたわけですよ。
サービスの行き着く先は価格競争で、価格競争の行き着くところは結局のところ社員の給料カット。
どうにかその輪から一回抜け出さないといけないなと。
それで、ナリワイって何よ
ナリワイとは
個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭と体が鍛えられて、技が身につく仕事。
と著者は定義しています。
稼ぐことも大切なんですけれど、よく考えずに惰性で払っていた無駄な支出を極力減らし、自分のできる仕事の自給率を上げ、複数の仕事を持つことでリスクを分散する考え方です。
従来のように一社に勤めていた場合、その会社からリストラされたり、また会社が倒産した場合……路頭に迷う可能性がありますが、ナリワイ的に支出を抑えて複数の仕事を持っていれば、どれか一つに依存するというリスクを回避できるという考え方です。
ガツガツ稼ぐのではなく、リスクを分散しながら小さく稼ぐと言ったイメージですね。
いまは、とにかく競争に打ち勝つスキルと能力と人脈でキャリアアップ!みたいな情報が多すぎて疲れます。それは、一部のバトルタイプにはよいですが、非バトルタイプの人にはきついと思います。 [ホームページより引用]
サイヤ人のように世界で戦いたい戦闘民族は世界に出ては戦えばイイと思います。
私は、完全に非バトル系なので、農耕民族的な働き方をしようと思っているのだ。
そんなわけで、現在仕事を増やそうとね、悪戦苦闘中ですよ(笑)
ナリワイ的な話をすると、私は2年ほど前に自室のリノベーションをした経験があるので、家が多少壊れても自分で修理できる自信があります。
つまり、大工さんに頼まなくても自分で好きな感じに部屋を改装できるのが良いです。
(著者の伊藤さんは『床が貼れればなんとかなる』的なことを言っていますが、実際本当になんとかなります(笑)。うちの床も抜け落ちてました)。
あと……鍋でパンを焼けるので、オーブンが無くてもパンを食べることができる(災害時にカセットコンロでもパンを焼けるので役立ちそう)とか、そういった自給力。
やればやるほど頭と体が鍛えられて、技が身につく仕事をじわじわと日々の暮らしの中で身に着けていきたいなと考えている次第です。ま、お金は欲しいけどね(笑)
あとは、自分ができる能力を、知人に伝えることで仕事を増やさないといけないなと言うとこですね。
こういう本の中身ってあまり解説したら読む楽しみがなくなっちゃうかな?
ナリワイの要素というのを 著者 伊藤さんがまとめてらっしゃるので最後に引用してまとめたいと思いまうす。
これに各自追加して、たまに眺めたりしてもらうといいそうです。
『プリントアウトして貼りだす』と気持ち悪いのでやめたほうが良いとも書いてました(笑)
ナリワイ10か条
- やると自分の生活が充実する。
- お客さんをサービスに依存させない。
- 自力で考え、生活を作れる人を増やす。
- 個人ではじめられる。
- 家賃などの固定費に追われないほうがよい。
- 提供する人、される人が仲良くなれる。
- 事業じゃないことで、事業より本質的なことができる。
- 実感が持てる。
- 頑張って売上を増やさない。
- 自分自身が熱望するものを作る。
まとめ
危険な思想の本ではないのですが、読んだ人の仕事への考え方というか、生き方・働き方を考えなおすきっかけを与えてくれるいい本だと思います。
そういった意味では、ミヒャエル・エンデの児童書『モモ』のようでもあります。
仕事に疲れた人は一度読んでみるといいかもね。
Amazonのページで書籍の冒頭を読むことができるので、読んでみることをおすすめします。
最後までご覧いただきありがとうございます。
そんなわけできょうの備忘録はここまで。
またどこかの備忘録で(^_^)/~