竹林が荒れて、竹やぶになっていませんか?
こんにちは、赤ペソ先生(@spinf60)です。
唐突ですが、竹を建築材料として使うことができないか?と思って調べることにした。
竹を建築材料として使うことができないか?
うちには竹林があります。
50年ほど前、祖父が気まぐれに竹を植えたところ、50年後の現在、竹が繁殖しすぎて『竹やぶ』状態になっています(TдT)。
うちの竹は国道路沿いに生えているので、冬は雪が降るたびに着雪して道路に倒れててくるので、かなり通行の邪魔。
そんなわけで、倒れそうな竹を切って竹林の中に放置しています。
放置しておけば自然と腐敗するんですが、そのまま放したまま……と言うのが何だかもったいない。
せっかくなら何かに使えないかな?と思って調べてみたところ、海外で建築材料として上手に活用されている人がいた。
竹を建材として利用する方法
『竹を利用して建物が作れないか?』と思うきっかけになった動画はこちら。
竹による建造物、および、ホウ砂を使った防虫・防腐処理を調べるきっかけになった動画。
エローラ・ハーディー: 魅惑のバンブーハウス―竹の建築 https://t.co/ECWFzzmlqC @YouTubeより
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 21, 2018
(約10分程度です。英語でしゃべっていますが、字幕に日本語があります)
サムネイル画像で写っている建物。この建物のほとんどの部分が竹で作られていることに本当にビックリした。『竹だけで、こんなスゴイ建物作れるんだ!』って。
エローラ・ハーディーさんが活動されているIBUKUのInstagramを見ると、ホントため息が出るほどスゴイ。
うちではヤギを飼っているので『竹を使って、高床式のヤギ小屋作れないかな~』ぐらいの軽い気持ちで検索したら、思いのほかスゴイものに出会ってしまった。
この動画の中で『ホウ砂』を使えば、竹に建築材料としての耐久性をもたせることができ、一生ものにできると紹介されていた。
ただ、どうやってホウ酸・ホウ砂の処理をするか……というのが詳しく紹介されていなかった。
家に大量に生えている竹を建材にできないか?と調べ始めたところ、竹は澱粉を多く含むために真菌類に侵されやすいらしく、平たくいうと腐れやすいってこと。
それを解消するために、ホウ砂・ホウ酸を浸透させれば良いということは、YouTubeの動画でわかったのだ。
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 21, 2018
竹は、切った後そのまま放置していると、腐敗したり虫に食べられたりして強度がすぐに落ちてしまうので、建材として使うにはもろい。
ただ、杉やヒノキなどの一般的な木材に比べ、成長して使えるようになまでの期間が約3年と圧倒的に短く、強度もある(鉄筋コンクリートの鉄筋の代わりに、竹が使われていた例がある)
ホウ砂・ホウ酸で適切な処理をすれば、長持ちするらしいのだが……。
ホウ酸・ホウ砂による防腐・防蟻・防カビ・耐火処理について
竹にホウ砂を浸透させる方法をYouTubeで検索しても、ポンプで圧力をかけたり、ホウ砂水溶液をいれた水槽に竹を丸ごと漬け込む動画しかなかった。
『竹を切った後、ホウ砂水溶液に刺したら、水吸い上げて浸透すんじゃないのかな?🤔』と思ったんだけど、それらしいソースがなかなか見つからなかった。— 赤ペソ先生 (@spinf60) 2018年9月21日
「竹および殺真菌剤を含有するパネル」という特許に、ホウ砂水溶液に竹を刺せばすいあげるきじゅつがあった!
“ホウ酸ナトリウム溶液は、水溶性であり、切断したばかりの茎をホウ酸ナトリウム溶液に入れると、竹材料の中へ容易に吸い上げられるからである。”
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 21, 2018
つまり……ホウ酸・ホウ砂を溶かした水溶液に、切った竹を立てれば、勝手に水溶液を吸い上げて、竹が自らホウ砂処理をしてくれるということね。ありがたい。
ホウ酸・ホウ砂を建材に浸透させて、防虫(シロアリ)・防カビ対策に使うという方法もある。
ただし、水に濡れると浸透させた成分が流出するので、屋内の使用に限るか、材を塗装するひつようがある。 https://t.co/NcvSQXNEA8
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 21, 2018
十分に吸い上げた後に乾燥させることで、防蟻・防腐・防カビ対策になるけど、水に濡れるとそこから成分が流出する。
竹の場合は、表面から流れるとは考えにくいので、切断面を防水塗料やニスで処理したら良いのではないかと思う。
ホウ酸・ホウ砂で対応できるのは、防蟻・防腐だけかと思ったら、調べるうちに面白い特許にたどり着いた。
高濃度(20%)のホウ酸・ホウ砂の化合物水溶液を浸透させると、耐火材を作ることができる特許があった。
杉などの木材だけで無く、竹や和紙なども耐火・防火材にできるそうだ。 https://t.co/DKDDJY5uwT
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 21, 2018
この特許すごいのよ。
理系じゃないので書いてあることの半分も理解できてないけど、高濃度のホウ酸・ホウ砂の化合物水溶液を浸透させることが出来るものならば大抵のものが耐火、防火素材に出来るってことね。
特許の内容を見たけど、なんか真似できそうな気がする……。
まとめ
ホウ素系木材保存剤普及協会 というのがあることもわかった https://t.co/Wmgc3e2OLQ
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 21, 2018
ホウ素系木材保存剤は、アメリカではメジャーな防腐処理らしい。
上記サイトのホウ素系木材保存剤とは(7.ホウ酸塩と百年住宅)を見ると、日本の家屋の平均的な耐用年数は30年くらいで、欧米に比べて著しく低い(アジア諸国の記載が無いので、日本よりも下回る国はありそう)。
耐用年数が短いのは、保存処理木材の生産量が低い事が関係していると思う(日本家屋の大半をしめる木造軸組工法では、地面から1m以下の部分には防腐・防蟻処理するように決められているけど、建物全体に処理する必要はないのでシロアリや腐食でダメになるんだろう)
逆に考えると……防虫・防蟻・防カビ加工がきちんと処理できてさえいれば、竹でも30年以上使える家屋が建てられるのではないかと思う。
ホウ砂で竹の防腐・防蟻処理する件について調べていた所、日本家屋の平均耐用年数は30年くらいだと知った。
35年くらいの住宅ローンを組んで、払い終わった頃にはダメになり始めてるかもしれないというのはちょっと泣けるね。
— 赤ペソ先生 (@spinf60) September 27, 2018
竹 徹底活用術―荒れた竹林を宝に変える! (現代農業特選シリーズ―DVDでもっとわかる)